Exotic Sound Machine
https://gyazo.com/0ed3e7930c204a68dcfeb824ca7c3ded
☈会期 2025年2月3日~2月24日11:00~18:00
https://scrapbox.io/files/6849b3f634f050fe804b0ee3.mp4
展覧会のテーマ <人智を超える性>
中央に神の眠る墓があり、
そこから同心円に「神の緒」が伸びており、黒きに触れるとリズムが奏でられる
あるいは神の声が聞こえる
この「お触れ」によって音楽を奏で、神との交信を目指そう
に対して、制作の途中で(往々にしてある…)造形がすごく変わっていきました。
でもともかく神秘を漂白して、それでも共通するテーマを取り出してみれば
<触ることで音を奏でる>
になります。
☈概要
<黒い人>の首から8つの動脈 / 静脈(*USBケーブル)が出ており、そこに繋がっている<黒い球>を触ることで音がなる。
リズムよく触れたり離したりすることによって「耳」に埋め込まれたスピーカーから音楽を奏でることができる。
https://gyazo.com/25378a357bb746f8222418192bd73119
☈ハードウェア
Raspberry Pi 4 8GB
USBケーブルや球体、マネキン等、造形に必要な部材
https://gyazo.com/f053ce1b854cf7907880dee1c90ad918
「触って音を鳴らす」という部分は
MIDIコントローラである「Playtron」をそのまま内部に使いました。
仕組みは静電容量式センサーの一種と思われ、指が触れて通電すると信号が送られます。
(PlaytronはMIDIコン製品として売られているのでかなり高いのですが、
https://gyazo.com/622489f8a887527c5f55ef1eed5a3aba
これを利用して
各接続点にUSBケーブルを繋いで、黒い球体に接続し、その球体を触れば音が鳴る、ということです。
https://scrapbox.io/files/6849bff88705409c088a7f40.mp4
実はここにある種のハッタリがあるんですが、音が鳴るためにはたんに通電すればいいので別にUSBケーブルじゃなくてもいいわけです。データをやりとりするとかでもないので。とはいえ、ただ通電させるためだけだとしても安いし、Looksもエキゾティックになりそうだったので気に入って使いました。
ちなみに球体にUSB-Aコネクタをつなげるためには、簡便のためにDIP基板を使いました。 しかし通電ならUSBのどの信号線でもいいと思ってたんですが、実際はVbusのところに繋げないとうまくいきませんでした…なぜだろう。なにかエラーがどこかにあったんだろうと思いますが。
https://gyazo.com/66bec7cd6ffd4caf41da0c69808c7a8f
工作
ダイソーで買ったぷにぷにボールとマネキンを黒スプレーで着色します。
https://gyazo.com/6ca30b2ec6bfc51cd5480b8ad9f33cf7
https://gyazo.com/f3039f4e1906065571d9bb1fb596026d
を使いました。素材の問題で、着色がうまくいかなかったので使い分けています。
USBケーブルは被覆を剥いてUVレジン(やわらかタイプ)+食紅でコーティングします。
https://gyazo.com/0dc3a6d93bf5b02b7824ded86d51185c
被覆を剥くときはヒートガンで溶かすとすぐ剥けます。
動脈 / 静脈USBケーブルを作りたかったので液体を回りに注入します。
太めの熱収縮チューブ(12mmくらい)でUSBケーブルを覆って、その隙間に着色した液体(食紅)をシリマー(注射器)でちまちまと入れていきました。
https://gyazo.com/01c650e8356d0a0531ad73c774d95176
https://gyazo.com/0e6a40958ab0f2e9f6c66bc2d134fd7b
ほんとうはこれを作品だけじゃなくて物販として動脈 / 静脈USBケーブルを販売しようとおもったのですが、地味に時間がかかり、物販するほどの量を作るのには断念してしまい、家に大量の材料だけが残されてしまってます...
☈ソフトウェア
Puredata
Raspberry Pi等のLinux系シングルボードコンピュータであれば、Puredataを組み込みで簡単に導入することができます。
OSは標準のRaspberry Pi OS。
https://gyazo.com/530504a7df311218c8b07bf155f5b35f
https://gyazo.com/d5660a2fb84c325ca0dc09224c5ceb5b
Puredataでの実装に関してはオーディオ・ヴィジュアルの制作チュートリアルで有名なAndrew R. Brown氏を参考にしました。
また、とくに気持ちのいい演奏を直観的にできるようにするために、クオンタイズを実装。
それに関しては以前から触って遊んでいたtouch:waves(ksmtさん、sascacciさん)が楽しい音楽Webアプリを公開しており、そこでも気持ちよく遊べるためにクオンタイズを実装しているのを思い出して、Javascriptでどういうように実装されているかを参考にしてPuredataに移植したという形。感謝しかないです。 https://gyazo.com/44481c5cd9cd257fd110e3f576ad1c08
https://youtu.be/ZLsiYi96WNw